斜めファンや生地の素材にも注目!空調服選びのポイントを紹介!
空調設備の不十分な作業現場などでは、今や空調服は欠かせないアイテムになっています。空調服を着用するだけで、作業効率のアップをはじめ、従業員の健康管理や衛生面の向上、あるいは経済的コストの抑制や、温暖化対策による環境への好影響など、様々なメリットが期待できます。
ここでは、そんな空調服を選ぶ際のポイントについて、詳しく説明することにします。
そもそも空調服とは何か?
空調服とは、あらかじめ作業服に設置または内蔵された小型ファンによって、外気を服の中へ大量に流し込み、汗を気化させながら体温を下げる特殊な衣服のことです。この空調服を着用すれば、夏場の暑いシーズンに屋外で作業する場合や、空調設備のない工場や倉庫など温度が高くなりがちな屋内の現場等でも、涼しく快適に作業を進めることが可能になります。
もちろん仕事の以外のプライベートなシーンにも最適。例えば、釣りやゴルフあるいはハイキングといったレジャーや、庭掃除や日曜大工さらに犬の散歩などにも、十分に対応できます。
空調服の身体への効果とは?
空調服は単に涼しいだけでなく、作業者の衛生面や健康管理にも効果を発揮します。まず体表面の温度を常に最適な状態に保てるので、過剰な汗の分泌を抑え、体力の消耗を減らすことが可能です。また分泌された汗はスピーディーに蒸発するため、汗のニオイを抑え、汗疹や湿疹といった皮膚病にもかかり難くなります。
空調服の費用対効果は?
空調服を作業現場などで着用すれば、わざわざ大掛かりなエアコンや空調設備を導入する必要性が減るため、結果的には光熱費による経済的コストの抑制や、温暖化対策として地球環境にも優れた効果を及ぼします。
例えば光熱費については、空調服の製品にもよりますが、充電式バッテリータイプのものを1日8時間着用すると仮定して、1ヶ月あたりの電気代は100円もかかりません。最新の製品の中には、50円を切るものさえあります。
作業効率へのメリットは?
もちろん作業効率のアップも期待できます。通常、高温になりがちな現場で作業をする場合には、休憩を細かく繰り返しながら身体を冷却して、体温を一定に保つ必要があります。この点、十分な冷却機能のある空調服を着用すれば、いちいち身体を冷却する時間を取らずに、連続して作業を行うことが可能になります。
例えば、それまで10日間の作業日数を必要としていたものが、9日間に短縮することも決して不可能なことではありません。これは作業効率に換算すると10%アップに相当します。
空調服選びのポイント・その1風気路をチェックしよう!
では実際に、どのような点に注意して空調服を選ぶべきか、ここからチェックしていくことにしましょう。まず大切なのは、空調服のフォルムです。もっと具体的に言えば、空気の通り道である風気路がどのようになっているのか、しっかり確認することです。
先述したように、空調服は小型ファンで外気を大量に取り込み、体温を冷却する仕組みになっています。その外気を効率的に服内へ循環させるには、風気路が十分に確保されていなければなりません。そこで重要になるポイントは、ファンから取り込んだ外気が背中を通り、首筋から抜ける風気路が目に見える製品を選ぶこと。
衣服と首筋が接触しないような形状になっているものであれば、首筋の清涼感が増す上、ストレスなく作業を進めることができます。
空調服選びのポイント・その2斜めファンのタイプが理想!
空調服の中枢機能とも言えるのが、小型ファンの部分です。
したがって、まさしく空調服を選ぶ際の重要なポイントになります。そこで注目したいのが、「斜めファン」と呼ばれる機能を内蔵した製品です。あらかじめファンの傾斜角度が10度に設定されており、気流をスムーズに服の中へ行き渡らせることができます。
しかも取り付け部分が回転できるので、作業する姿勢や環境に合わせながら調整して、気流を背中や胸方向へ集中させることも可能です。
空調服選びのポイント・その3作業シーンに合わせて生地の素材を選べ!
空調服の機能を確認する際に、ファンの部分と同じくらい重要なチェックポイントになるのが、服の生地の素材です。一口に空調服といっても、綿100%やポリエステル100%あるいはそれらの混合繊維、さらにはチタン加工のものまで、幅広く多種多様な製品があります。
作業する際のニーズにふさわしい生地の素材を選ぶことで、空調服の効果も倍増します。裏を返せば、いくら高機能のファンを内蔵している空調服であっても、作業現場でのニーズや、服の生地の素材を無視して選んでしまうと、効果が半減することにもなりかねません。
したがって空調服を必要とする作業の内容や現場の環境をよく把握した上で、そのニーズに最適な生地の空調服を選ぶことが重要です。例えば、吸湿性や肌触りにこだわるのであれば、綿100%のものを選ぶとよいでしょう。
また常にスピーディーな動きが求められ、風雨にさらされやすい屋外の現場であれば、軽量かつ薄手で、撥水性にも優れたポリエステル100%のものが最適です。さらに直射日光を浴びやすい炎天下での作業現場には、チタン加工の生地を使用した空調服がおすすめ。
紫外線遮蔽率が高いUVカットの素材なので、強い日差しから地肌をしっかり守ってくれます。作業現場によっては、作業員が営業職を兼ねているケースもあります。作業しながら接客をするのであれば、空調服の見た目も大切。
お客様に好印象を与えるためにも、デニムやヘリンボーンのようなカジュアルな生地を選ぶことも、選択肢に入れておくとよいでしょう。
空調服選びのポイント・その4安全性やアフターサービスもチェック!
空調服のファンを作動させるには、当然のことながら電気が必要になります。その電力源になるのが、ファン専用のバッテリーです。通常、空調服のバッテリーには、リチウムイオンを使用しているタイプがほとんど。もちろん作業中も常に携帯する必要があるので、小型で軽いものが大前提になります。
さらにその上で重要になるのが、バッテリーの安全性です。空調服を使用する現場では、激しく動いたり、風雨による湿気や水漏れ、あるいは夏場の高温や機械の熱源に近いなど、様々なハードシーンが想定されます。このため、バッテリーには耐久性に優れ、防水や難燃性といった、安全対策に万全なものを選ぶことが肝心です。
また、高価な空調服をできるだけ長く使用し続けるためには、万が一の故障や破損などにも、スムーズかつスピーディーに対応できることが求められます。そのためには、ファン部分の修理をはじめ、パーツやバッテリーの交換にも的確に対応してもらえる、アフターサービスの充実したメーカーの製品を見つけることが、重要なポイントになります。